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コンタクトレンズの保存液とは?正しい使い方とは?

コンタクトレンズの保存液とは?正しい使い方とは?

2ウィークや1monthのソフトコンタクトレンズをご使用のお客様には、必須アイテムの保存液ですが、正しく理解し、正しく使用をしないと、コンタクトレンズが変形したり、コンタクトレンズを汚れたまま使用してしまい、結果的に目の病気(眼疾患)になったりする場合もあります。 本コラムでは、コンタクトレンズの保存液についての正しい知識と、正しい使い方をご紹介しますので、最後までご一読いただけると幸いです。

2023.04.28

保存液、ケア用品が必要なコンタクトレンズのタイプとは?

コンタクトレンズには様々な種類があります。

1日使い捨てタイプ

ワンデータイプのコンタクトレンズは、1日使い捨てタイプなので、コンタクトレンズのケア(洗浄、すすぎ、消毒、保存)は必要ありません。

ワンデータイプのコンタクトレンズの代表的な商品としては、「ワンデーアキュビューモイスト」や「ワンデーアキュビューオアシス」、「メダリスト・ワンデープラス」、「ワンデーピュアうるおいプラス」、「デイリーズアクア」など、各メーカーから多くの商品が発売されており、ご使用されているお客様も多いかと思います。

連続使用タイプ

2ウィークタイプ、1monthタイプのコンタクトレンズは、2週間もしくは1ヶ月間の連続装用が可能です。
ケア用品は別途購入しないといけないだけでなく、ケア用品で毎日きちんと洗浄、すすぎ、消毒、保存といったケアをすることが必要です。手間はかかりますが、ワンデータイプのコンタクトレンズに比べ、コスパも良い商品も多く、ご愛用されているお客様も多いタイプのコンタクトレンズです。

2ウィークタイプのコンタクトレンズの代表的な商品としては、「アキュビューオアシス」や「2ウィークアキュビュー」、「メダリストプラス」、「2ウィークピュアうるおいプラス」、「2WEEKメニコンプレミオ」などがあります。
1monthの商品は少ないですが、代表的な商品は「マンスリーファインUV plus」です。


コンタクトレンズを連続装用するためには、毎日のケアが必要ですので、本コラムで紹介させていただくケア用品は必須アイテムとなります。

それでは、必須のケアアイテムを種類ごとに紹介していきます。

洗浄液である「MPS」と「過酸化水素消毒」とは?

コンタクトレンズのケア用品をお探しのお客様、もしくはすでにご使用しているというお客様は、洗浄液という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。洗浄液、といっても1種類ではなく、大きく2つの種類に分かれます。

MPS

「MPS」とは、「マルチパーパスソリューション」の略語です。1つの液で、洗浄からすすぎ、消毒、保存までの、全てのケアを行うことができます。
「MPS」の特徴としては、コンタクトレンズのケアが簡単にできるという点です。

また、最近のケア用品は、「洗浄だけ」、もしくは「保存だけ」という商品ではなく、洗浄と保存を1つの液でできるMPSが主流になっています。

使い方

使い方は、いたって簡単。
まず、必ず先に手をきちんと洗い、手や指先を清潔にしましょう。コンタクトレンズを扱う際は、必ず手を清潔にしてからにしてください。

次に、使用したコンタクトレンズを指に乗せ、MPSを数滴垂らします。指先でコンタクトレンズをこすり洗いし、レンズの表と裏をMPSですすぎます。

その後、レンズケースの中にMPSを適量入れ、コンタクトレンズをMSPの中に指定されている時間以上、浸します。

次の日、装用する前に、再度MPSでレンズをすすいでから装用します。

MPSの注意点

MPSは他の消毒方法に比べ、消毒力が弱いため、きちんと消毒するためにも、指でコンタクトレンズをこすり洗いすることが必要となります。
こすり洗いをすることで、コンタクトレンズについた微生物を除去し、消毒効果を高めるため、毎日のこすり洗いは必ず行わなければいけません。

過酸化水素消毒

「過酸化水素消毒」は、その名の通り、過酸化水素の高い消毒力で、コンタクトレンズをしっかりケアすることが可能な洗浄方法です。

過酸化水素タイプの洗浄液に使用されている「過酸化水素」は、非常に強い消毒効果があるため、必ず「中和」という作業が必要となります。

「中和」とは

「中和」とは、「過酸化水素」を目に刺激のない「水」に分解をすることを指します。
過酸化水素は高い消毒効果があり、コンタクトレンズを清潔にケアすることが可能です。
しかし、目にとって刺激が強いため、きちんと「中和」をしないと、コンタクトレンズを装用した時に、目の痛み等といった悪影響を及ぼします。
そのため、消毒後にコンタクトレンズの中に取り込まれた過酸化水素を「中和」する必要があるのです。

「中和」にはいくつかの方法がありますので、以下で紹介をしておきます。

中和別 過酸化水素消毒の行い方

1.液剤を使う中和
①こすり洗い、すすぎをしたコンタクトレンズを、専用のケースに入れた過酸化水素溶液に指定の時間以上浸して消毒をします。

②消毒液を捨て、レンズケースに中和液を入れ、レンズをつけて中和させ、そのまま保存します。指定時間以上経てば完了です。

2.錠剤を使う中和
①過酸化水素溶液と中和剤を入れたレンズケースを用意します。

②こすり洗い、すすぎをしたコンタクトレンズを、①で用意したレンズケースに指定の時間以上浸し、消毒、中和をします。

③商品によっては、コンタクトレンズ装用前にすすぎ液でコンタクトレンズをすすぎます。

3.白金ディスクを使う中和
①こすり洗い、すすぎをしたコンタクトレンズを、消毒液の入った白金ディスク付きケースに浸します。

②指定された時間以上浸し、消毒。白金ディスクが過酸化水素を中和してくれます。

③商品によっては、コンタクトレンズ装用前にすすぎ液でコンタクトレンズをすすぎます。

自分に合った洗浄液を選ぶ

「MPS」でも「過酸化水素消毒」であっても、お使いのコンタクトレンズを清潔に保つためにはひと手間がかかります。
どちらのタイプのケア用品が合っているかは人それぞれですし、中和のさせ方も商品によって異なります。初めてケア用品をお使いになる方は、眼科医療機関やコンタクトレンズ店に相談し、正しい利用方法を理解した上で、ケア商品を選ぶことをお勧めします。

コンタクトレンズの保存液とは?

コンタクトレンズの保存液とは、上に記載の2タイプのうち、2ウィークのコンタクトレンズや1monthのコンタクトレンズを保存する際に必要なものとなります。

2週間もしくは1ヶ月と、決められた装用期間、コンタクトレンズを清潔に保存するために使われるケア用品です。

連続装用のコンタクトレンズは、数日間、連続して使うので、コンタクトレンズが汚れてきます。コンタクトレンズの汚れの原因はいくつかありますが、主なものとして、目の分泌物や、手指の汚れ、空気中のごみ、タバコの煙、化粧品などが挙げられます。目の分泌物は、涙腺や角膜、まぶたの裏と眼球の表面を覆う結膜からの分泌されるタンパク質や脂質、無機物などを指します。
これらの分泌物は、目の機能を正常に保つ上で非常に大切なものとなりますが、コンタクトレンズに付着するとレンズの汚れになってしまいます。

連続装用の2ウィークや1monthのコンタクトレンズは、付着した汚れを上記で紹介した洗浄方法で、毎日きちんと洗浄し、落とさないといけません。

ただし、保存液をはじめとするケア用品も、正しく使用をしないと、コンタクトレンズの汚れやくもりの原因となります。加えて、汚れたままのコンタクトレンズを装用し、付着している細菌等によって引き起こされる目の病気もあるので、正しく使用しましょう。

では、以下で保存液の使い方や、詳しい取り扱いについて詳しく解説していきます。

保存液の使い方

保存液は、レンズケースに適量を入れ、コンタクトレンズを浸します。
そして、レンズケースのふたをしっかりと閉め、指定された時間以上保存をしましょう。

保存液を入れるケースにはメモリがついているものがほとんどですので、そのメモリまできちんと保存液を入れます。その際、コンタクトレンズの全体がきちんと浸っているか、確認してください。

全体が浸らないと、ちゃんと消毒・保存ができません。

また、一度使用した保存液は、その都度全て捨てるようにしましょう。一度使った保存液を捨てず、翌日に保存液を追加するなどはしないでください。

保存液の代用となるものはあるのか?

「保存液を切らしてしまった」、「新しく保存液を買うのがもったいない」、「旅行で保存液を持ってくるのを忘れた」などという時に、代わりとなるようなものはあるのでしょうか?

結論から申し上げますと、保存液の代用となるものはございません。

「数日間であれば、コンタクトレンズの洗浄液や装着液、水道水で代用しても良いのでは?」と思っている方もいるかもしれません。しかし、保存液以外で保存をすると、コンタクトレンズが変形をしたり、目の痛みや眼疾患につながったりする可能性もありますので、絶対に止めましょう。

ちなみに、保存液がなくなってしまった、忘れてしまった時に真っ先に思いつくのは水道水だと思います。

水道水には塩素が含まれているだけではなく、微生物のアカントアメーバが潜んでいることがあります。この微生物が付着したコンタクトレンズを使用してしまうと、「感染症角膜炎」などの目の病気を引き起こす原因にもなってしまうのです。コンタクトレンズのみならず、ご自身の瞳自体に悪影響を及ぼす可能性がありますので、水道水に浸しておくのは絶対に止めましょう。

ご自宅の保存液のストック、残量を確認し、なくなる前に次の保存液を必ず購入。保存液が切れることのないようにしましょう。

保存液を入れるレンズケースについて

コンタクトレンズのケア用品、保存液について書かせていただいているので、保存するために切っても切り離せないレンズケースについても触れさせてください。

コンタクトレンズの洗浄、すすぎ、消毒、保存を正しく行ったとしても、コンタクトレンズを入れておくレンズケースが汚れていては、せっかくのケア作業が台無しとなり、全く意味がありません。

レンズケースを扱う時も、きちんと手を洗い、手や指先を清潔にしてから扱いましょう。

レンズケースは、使用するたびに、流水できちんと洗浄し、自然乾燥させ、清潔な状態を必ず保ってください。

また、一般的には、1.5ヶ月~3ヶ月程度使ったレンズケースは、新しいものに交換した方が良いとされています。

出張や旅行時の対応方法

数日間の出張や旅行にでかける際、2ウィークや1monthのコンタクトレンズをお使いの方は、ケアをどうしたら良いのでしょうか?

代用や詰め替えて持ち運ぶのはお勧めしない

上記で記載もしているように、保存液を他の何かで代用することはできません。

また、保存液を持ち運びのしやすい他の小さな容器に移し替えることもお勧めできません。理由は保存液の品質が保たれなくなるからです。保存液の品質が保たれなくなってしまっては元も子もないですね。

ですので、きちんと販売されている保存液を持ち運びましょう。

飛行機の場合、保存液や洗浄液の取り扱いに注意

ちなみに移動で飛行機を使う時は注意が必要です。

国内線も国際線も飛行機内に持ち込みはできますが、量的制限があります。

国内線は1容器あたりの容量は500ml(g)、一人あたり2リットル(kg)までの制限があります。

国際線は「液体物」として持ち込むか、「医薬品」として持ち込むかによって制限が異なります。「液体物」として持ち込む場合は、保存液・洗浄液を100ml(g)以下の容器に入れ、ジッパーがついた容量1リットル以下の透明な袋に入れます。この袋を一人につき1つのみ持ち込むことができます。「医薬品」として持ち込む場合は、「機内で必要な分のみ」という制限があります。

いずれにしても飛行機に乗る際は、事前に航空会社へ確認をしておきましょう。

※飛行機内は湿度が低く、いつもより目が乾きやすい状況です。長時間のフライト時は、目の乾きを軽減させるために目薬を使用するか、もしくはフライト中はコンタクトレンズの装用をせず、メガネをかけるのもお勧めです。

ワンデータイプを使うことも視野に

また、出張や旅行時に「ケア用品を持ち歩くのも、荷物も増えるし、面倒くさい」という方は、出張や旅行の時は、使い捨てでケアの必要のない、ワンデータイプのコンタクトレンズを使用するというのも一つの手かと思います。

きちんと毎日ケアできる通常の生活時は、2ウィークタイプや1monthタイプのコンタクトレンズで生活をし、出張や旅行時は、ケア作業の必要のないワンデータイプのコンタクトレンズを使用するイメージですね。

2ウィークや1monthタイプのコンタクトレンズをきちんとケアしないとどうなるのか?

長期使用タイプのコンタクトレンズをケアしないまま使った場合、眼疾患を引き起こす可能性が高くなるそうです。コンタクトレンズを使用している際に起こる眼疾患の理由の一つは、レンズの「汚れ」と言われています。
眼疾患を引き起こすレンズの「汚れ」は、毎日のコンタクトレンズのケアを正しく行っていないことが大きな要因として考えられています。

コンタクトレンズの「汚れ」によるトラブルとしては以下が上げられます。

コンタクトレンズの変形、親水性の低下。

コンタクトレンズが変形したり、親水性が失われたりすることで、装用感が悪くなるケースや、きちんと視力を矯正できないなどのトラブルにつながります。

酸素透過性の低下

酸素透過性が下がると目に酸素が届きにくくなり、目が酸素不足を引き起こしてしまいます。

レンズ表面の滑りやすさの低下

レンズ表面の滑りが悪くなることで、角膜にキズがつく可能性があります。角膜にキズがつくと、そのキズから細菌感染を起こすことがあるので注意が必要です。

レンズ表面が乾燥

汚れがつくとレンズが乾燥しやすくなり、ドライアイの悪化やドライアイの誘発につながる可能性があります。

このように、きちんとコンタクトレンズのケアをしないと、コンタクトレンズのみならず、ご自身の目の健康も悪影響を及ぼす可能性がありますので、必ず、毎日のコンタクトレンズのケアをきちんと行いましょう。

最後に

2ウィークや1monthのコンタクトレンズは、コスパも良く、愛用されている方も多いタイプのコンタクトレンズです。

便利であるのと同時に、安心安全に使用するためには、装用期間をきちんと守ることと、毎日清潔なコンタクトレンズを維持することが必要不可欠です。ケア用品を正しく使用し「洗浄・すすぎ・消毒・保存」といった、毎日のケアが非常に大切なタイプのコンタクトレンズとなります。

快適なコンタクトレンズライフを送るためにも、コンタクトレンズもケア用品も、正しく理解し、正しい使用方法で使用するようにしましょう。

また、万が一、目に違和感がある時は、コンタクトレンズの使用を止め、すぐに眼科医の検査を受けるようにしてください。

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